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文化・フェスティバル

六堆の故郷を守る

 300年以上前、高屏渓の両岸一帯を開拓し、そこに生活していた客家人は自分たちの土地を守るため、現在の内埔天后宮に集結して決起し、竹田郷西勢村を中心として前・後・左・右・中・先鋒の6つの部隊を組織しました。後に軍「隊」と区別するため「六堆」と改名されました。
 「六堆」は地名でも行政区域でもなく、伝統的な風土、風習、文化を受継ぐ最も純粋な客家の集落を指します。六堆の人々は客家の血脈によって団結と忠義の精神を継承し、屏東平原の六堆の8つの客家の村(注1)ではいたるところに伝統的なレンガ造りの家屋や美しい宗祠が昔のままの姿で残されています。また忠義心の象徴である褒忠門や客家の「晴耕雨読」、文を重んじる伝統を表す「敬字亭」、そして天を敬い土地に感謝する信仰と民俗を象徴する伯公廟なども見られます。
 六堆は大地を愛し調和を大切にする、古きよき時代の感動が体験できる素晴らしい場所です。

純朴な客家人の気風

 全国的に有名な萬巒猪脚は豚足の煮込み料理で、特製ダレで軟らかく煮込んだ豚足の独特な食感と風味が人気の一品です。純朴で勤勉な客家人は漬物が得意で、また米を使った様々な料理も有名です。古くから農村では面帕粄や粄類など米を使った様々な点心が作られていましたが、その質素な風習は今も受継がれ、身近な食材を用いて変化を加えながら生活に必要な様々な食材やタレ、料理が発明されてきました。このように客家の農村では保存しやすく、何度食べても飽きのこない独特な食文化が形成されてきました。
 客家料理は「鹹(塩辛い)」、「香(濃い香り)」、「肥(油っぽい)」料理として有名で、客家料理の中でも煮込み料理と炒め物が二大料理として知られています。「炆」は大鍋で長時間煮こむ料理です。
 特におススメな客家料理は薑絲炒大腸(生姜モツ炒め)や客家小炒(客家炒め)、排骨樹豆湯(排骨と樹豆のスープ)、高麗菜封(キャベツ煮込み)、客家肉丸(客家風肉団子)、梅乾扣肉(梅乾菜と豚バラ肉の煮物)等で、客家庄では伝統料理から点心、お菓子まで昔ながらの味は舌鼓を打つこと間違いありません。

情義を今に伝える文化、イベント、歌謡

 六堆に住む客家人はむかし自分たちの村を守るために集団で訓練に励んでいましたが、その風習から生まれたのが毎年元宵節に行われるイベント「尖炮城」です。これは客家人の身体能力の高さを示し、伝統の祝日を祝う民俗行事です。
 またそれぞれの地域や小中学校では客家の獅子舞チームが訓練を重ね、繊細にして自然な演技を披露します。
 さらに全国で唯一韓愈を祭る昌黎祠では毎年韓愈文化祭が盛大に開催されています。これらの行事は全て客家の風俗と結びついた文化イベントです。  客家に伝わる山歌には多種多様な歌があり、楽しい童謡から悲しいバラード、そして日常生活を歌った民謡から男女のデュエット曲までバラエティに富んでいます。
 客家八音は各地の客家の民間音楽を集めたもので、特色ある独自の音楽が創られています。
 文化クリエイティブ商品としては、伝統文化と新しいアイディアが融合した竹簾や藍衫(客家伝統の衣服)のほか、質素で純朴な客家の美徳から生まれたビンロウ扇や昌黎硯、萬巒窯等があり、いずれも客家独特の美しい文化が表現されています。

 
注1:右堆:高樹郷、前堆:長治郷、中堆:竹田郷、後堆:内埔郷、先鋒堆:萬巒郷、左堆:新埤郷と佳冬郷