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本県の紹介

果樹園の春

 美しい山河を擁する屏東は農業や漁業、牧畜業等多くの産業で全国トップの生産額を誇っています。農民の絶え間ない努力によってこの土地に素晴らしい物語がつづられています。

 濁水渓以南の台湾南部の各県では主な経済収益は農業による収益です。台湾最南端に位置する屏東県は緯度が低いことから、屏東県最北端の高樹郷から最南端の恒春鎮まで県全域において熱帯果樹の栽培に適した気候にめぐまれています。

 ここ数年、歴代県知事の優れたリーダーシップのもと、屏東県の果物の輸出量は急速に増加し、主にヨーロッパ向けの高樹産パパイヤや林邊産ハタのほか、高品質のパイナップルや愛文マンゴー等が定期的に中国、日本、韓国などのアジア各国に輸出されています。このように屏東産の新鮮なトロピカルフルーツは世界各国に輸出され、検疫基準の厳しいEU諸国や日本でも屏東産の果物が見られます。

 春節の時期、親戚や友人に送るレンブの箱詰めギフトはそのほとんどが屏東県沿岸地域で生産されたもので、東港鎮から林邊、佳冬郷にかけての地域は屏東レンブの主要な産地です。一般消費者にもよく知られた黒珍珠レンブは林邊郷の特産品です。このほか、屏東北部でもレンブが多く生産され、黒金剛レンブと呼ばれ、人気を集めています。

 毎年5月になると、枋山産を中心とした屏東産愛文マンゴーのアジア各国への出荷が始まります。枋山農会のブランドマンゴー、太陽果は北部の消費者に特に人気があります。

 パイナップルとパパイヤは年間を通じて生産されている果物で、特に屏185線の沿山公路沿いには広大なパイナップル畑があり、品種系は多様で、特殊な食感があります。  
 パイナップル農家は中国や香港、シンガポール等にパイナップルを大量に輸出しています。
 また小規模農家が多数を占める現在、国内市場の裕福な消費者層をターゲットとしたパイナップルケーキやドライパイナップルの生産を始める農家が増え、新しい農業形態が形成されています。

 このほか、九如郷産レモンや萬丹郷産の小豆や枝豆、長治郷産の台湾シークワーサー、屏東市産のゴボウ等は曹啓鴻県知事の時代に生産販売履歴制度が確立され、海外市場進出への基礎が築かれました。また現在の潘孟安県知事は屏東県の海外市場の開拓のため国際輸送販売会社を立ち上げました。

 屏東県では牧畜業も盛んで、地上棲鳥類の鶏や水棲鳥類のアヒルの養殖において、屏東県は台湾有数の養殖数を誇っています。2015年、鳥インフルエンザの大流行の影響で、牧畜産業は一時大きな打撃を受けましたが、その後すぐに回復しました。
 また特筆すべきは屏東産の鴨蛋(アヒルの卵)産業で、生産高においても技術面においても台湾の他の地域を大きくリードし、独自の地域ブランドを確立しています。現在もアヒルの卵を使った多様な商品の開発を続け、消費者の注目を集めています。(注1)

 龍膽石斑は海外輸出用のハタで、主に林邊や佳冬の沿海地域で養殖されています。最新の設備を備えた沿海養殖場では屏東産ハタが大量に生産されています。

 水産養殖業は2009年に台湾を襲った莫拉克台風で甚大な被害を受けましたが、屏東県の協力のもと、すぐに養殖を再開しました。屏東県ではこの危機を転機ととらえ、屏東の優れた水産物の輸出を促進するため、「屏東優良水産品産地標章」認証制度を確立しました。

 上記の水産養殖技術と認証制度の確立は、伝統的な養殖場に先進技術の導入を促してきた屏東県の努力によるものといえます。林邊郷の養殖業者が研究開発した養殖場専用省エネ水車は現在、これまで養殖技術や工業技術の分野で他国をリードしてきた日本の養殖業界でも導入されています。

 東港漁港のクロマグロは屏東県の漁業における重点産業で、毎年クロマグロの漁獲量はアジアでトップです。

 毎年4月、クロマグロが南太平洋やインド洋一帯を回遊する時期、東港から遠洋漁船が出港し、主に北方の軟らかい肉質のクロマグロを延縄漁法で獲ります。
 東港籍と琉球籍の漁師にとって、屏東第一鮪を獲ることは人生最大の栄誉であり、クロマグロ産業は屏東県の漁業を代表する産業となっています。

 2014年末に就任した潘孟安県知事は漁村出身で、漁村や農村は新しい知識を吸収することにより経済発展が可能と考え、屏東県の農業、林業、漁業、牧畜業のさらなる発展を目指し、就任から半年以内に農業大学の政策を軌道に乗せ、農家に学習の機会を提供し、知識の向上を通して農業のレベルを高める計画を推進しています。

 農業大学の学習場所は農村のコミュニティや農村の一角です。この農業大学は真に農家に学び、謙虚な心で大地に学ぶ農業共同体制です。
注1:広大利と浤良はアヒルの卵の地域ブランドで、すでに市場に出回っている。